シガテラ
2008年 03月 06日
けっきょく最後はおぎぼーと南雲さんはわかれちゃったんだけど
おぎぼーは不器用で いじめられっこで でも南雲さんを超愛してて
このあふれる愛をどうかたちにすればいいのかわかんない
声を大にして叫んでも 幸せだと伝えても なにか無力感
愛について考えたことも無かったおぎぼーが自分の命を懸けてでも一緒にいたいと思う南雲さんに出会った
とりかえ不可能な存在に出会い
自分もまた相手にとってとりかえ不可能な存在になりたいとおもう
それってすごいことだしハピーなことだけど 手放しで喜びきれるものでもない
超愛してるけど 愛し方がわからない 表現できない 手のつなぎ方も キスのしかたも わからない
付き合うと決まった瞬間ものすごいいきおいで「不安」がおそってきた
誰かを愛するってことは 自分と向き合うってことだ
いままでそれをしたことなかったおぎぼーは 戸惑うんだ
でもそんな不安はいつのまにか消えた。なぜなら
あっというまに彼女は僕のすべてになったんだ
不安は再びやってくる
こんなちっぽけな自分が南雲さんを幸せに出来るはずがないって葛藤したり
南雲さんにはもっとふさわしいひとがいるんじゃないかと思ったり
やくざになった元同級生にまだ目をつけられていてそんな自分は南雲さんを不幸にするって思ったり
そんなときおぎぼーは気が付く
死ぬほど好きな人を幸せに出来るかどうか
答えは自分が不幸になるまでがんばる!
結局最後は自分。一人なんだ
「自分は一人でいきていく」とおぎぼーは心に決めた。
いじけ気味の強い覚悟を決める
そのうえでもし一緒にいたいといってくれる人がいたら
心から感謝して共に生きる
すごく人間らしい物語だと思う
最後別れてしまうらへんも すごく現実的だ
日常的なできごとのなかに 非日常的な出来事を起こすことで
平穏な日々のリアルさがうかがえる
稲中で有名な古谷実氏の作品はとっても哲学的 心理的で
たんなるギャグ漫画家じゃない
わにとかげぎす が最高だと思うけど
個人的には ヒミズが一番好きです
孤独からの克服 自意識 変身願望 変換不可能な存在 役割
by U_your_U | 2008-03-06 19:35 | 頭ん中